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TOEICのスコア分布は正規分布に従っているのか

TOEICの公式ホームページのTOEICの平均スコア・スコア分布から各実施回の「平均スコア」ページを見ると、「■注意」欄に「すべてのスコアが正規分布しているという仮説に従えば、」と書かれています。

ほんとうにTOEICスコアは正規分布に従っているという仮説が正しいのか調べてみました。

実施回ごとに平均と標準偏差が公表されていますので、このデータを使って正規分布のグラフを描くことができます。
第177回(2013年1月)[受験者数:106,477人]の場合で、実際の得点分布とスコアが正規分布に従うと仮定したときの得点分布を描いたのが下図です。
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図からわかるように、実際のTOEICスコアと正規分布は乖離していますので、スコアの分布は正規分布に従わないと言えます。

念の為に正規性の検定(Shapiro-Wilk検定、Kolmogorov-Smirnov検定)を行ったところ、有意確率p<0.001で帰無仮説が棄却されました。すなわち、上と同様の結論、実際のTOEICスコア分布は正規分布に従わないことがわかりました。